ベニア板の裏と表
#0003
エリック・ジョンソン(ERIC JOHNSON)はアメリカテキサス州オースティン出身のギタリスト。草創期から速弾きで知られたギタリストだったが彼のギターの真骨頂はトーンメイクにあると思う。煌びやかに淀みなく伸びるクリーントーン、しっかりと芯を残した美しい歪み、深淵を覗き込むようなアコースティックどれも妥協がない。
彼自身トーンメイクへの並々ならぬ追求心を伺えるエピソードとして、ライブステージでエフェクターの下に敷くベニア板の裏表を選ぶという話を紹介している。正直なところ凡人にはさっぱり理解できない次元のこだわりだ(笑)
そんな彼が1990年に発表した2ndアルバムがこの作品の収録曲”Cliffs of Dover”で初めて最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンスでグラミーを受賞した。
アルバムはインストゥルメンタルとヴォーカル曲がちょうど半分づつくらい収録されれている。ロック、フュージョン、ジャズ、ブルース様々な音楽的要素をエリックのギターで表現しているが全ての曲のサウンドとギタートーンが素晴らしくそれが聴き所でもある。

ギターだけでなく彼のヴォーカルも素晴らしくひとつのサウンドとしてこの作品に色を添えている。
このアルバムに出会ってもう30年以上になるが、未だに時折耳を傾けたくなる魅力がある。いわゆるフュージョン作品にはあまり詳しくないしそれほど熱狂して好きというほどではないのだけど。やはり音楽作品としてのチカラがあるアルバムなのだからかなと思う。いま改めて聴いても素晴らしい。
Origin : | Texas, United States ![]() |
Released : | 1990.3.20 |
Label : | Capitol Records |
Producer : | Eric Johnson, Richard Mullen |
リンク