ブラックンロールという新たな地平
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ブラックメタルのルーツを辿っていくと行き着くノルウェーから新たなアプローチを提示して現れた新人バンド。それが KVELERTAK だった。
Wikipedia によるとバンド名の由来はノルウェー語で「締め付ける」とかプロレスや総合格闘技の技であるストラングルホールドやチョークホールド(危険な首絞め技)といった意味らしい。
このアルバムのジャケ絵も、フクロウ顔からタコ脚みたいな触手が伸びていてオンナ達を絡めとる、といった趣向のナイスな悪趣味さだ。
HMV&BOOKS online KVELERTAK – Kvelertakまた自らのカテゴライズを、ブラックメタル,ハードコアパンク,ロックン・ロールとしており、北欧神話やヴァイキング伝承をモチーフとしたノルウェー語の歌詞を唄いながらも、そのサウンドは従来のブラックメタルの類型であるような陰鬱で荒涼としたブラストビートと高速トレモロといったスタイルとは少し異なっている。
ハードコアパンクと軽快なロックン・ロールを下地に、時折ブラストビートも織り交ぜながらもクランチなギターリフで展開する。アルバムの曲順が進んでいくとどんどんとロックンロールのスピード感が勝ってくる。いわばブラックンロールといった趣だ。
こうしたサウンドを若手が試行してくるからこそ、ハードロックやヘヴィメタルには多くのサブジャンルが派生しており、そうした新しい血脈があるからこそ永く発展してきているのだろう。
Origin : | Norway |
Released : | 2010.6.21 |
Label : | Indie Recordings, The End Records(US) |
Producer : | Kurt Ballou |
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